初めてのバイクはカタナでした【初めて購入したバイクの体験談】

私が初めて買ったバイクはスズキ・GSX400S、通称400カタナでした。

当時、中型免許を取り立てで250ccの安いバイクを探していました。
教習車は400ccでしたが、自信が無くて小さめのバイクにしようと思っていたのです。
お金が無かったのも理由の一つでした。
250ccなら車検もありませんし、車体も安めのものが多くあり、若くて常に金欠気味な私には調度良かったのです。
中古車情報誌をめくりながら、あれやこれやと物色してしたところ格安でカタナが売られているのを発見してしまいました。

カタナというバイク自体は知っていました。
しかし、私が知っていたのは1100ccの「イレブン」と呼ばれるカタナで400ccのカタナの存在はこの時初めて知りました。
実はカタナは憧れのバイクで、いつか大型免許を取ったら乗りたいと思っていたのです。
サイズ違いとはいえカタナに違いありません。
一目惚れともいえる胸の高鳴りを感じました。

早速ショップに伺って実車を拝見します。
走行距離は値段なりというところですが、前オーナーが丁寧に乗っていたようで状態は良く
フルノーマルのカタナがそこにありました。
さすがにイレブンより一回り小さく感じましたが、フォルムは紛れも無くハンス・ムートデザインのカタナです。
跨がらせてもらった瞬間に、私のときめきは最高潮を迎えました。
もう私は自分を抑えることができず、すぐさま契約を申し出ました。

初めてのバイクということで保険代が思いのほか高くつきましたが、爽快な気分だったのを覚えています。
ついに自分のバイク、それもカタナ。初恋なんて話にならないほどの興奮状態です。
その日の夜はなかなか寝付けませんでした。

これまで何度か乗り換えてきましたが、納車待ちが一番長く感じたのはこの時でした。
今でも変わりませんが、納車待ちの期間は常にソワソワしています。
イメージトレーニングを重ね、地図を眺めながらどこに行くかプランを練り、一方で、上手く乗れるか
不安と心配も湧き出し、落ち着かない一日を繰り返しました。

なにしろ、当初は250ccを探していたのですから不安になるのも当然です。
しかも教習車とは違い、セパレートハンドルを備えておりライディングポジションからして違います。
さらに教習所を卒業してから納車まで、約一ヶ月バイクに乗ってませんでした。

いざ、納車の日。
ショップの方が丁寧に整備してくださったカタナは、軽快な吹け上がりと共に私の不安を全て吹き飛ばしました。
不安も心配も高揚感に変わり、走り出します。
軽いツーリングプランを考えていましたが、そんなことは忘れて思うがままに走り一日を終えました。
やはりその日の夜も興奮で眠りにつけませんでした。

400カタナとの出会い、そして待ちに待った納車の日。あの時の感動は今でも胸に残っています。

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